2006.07.28 Friday

「ゆみりんさん」。

一昨日、せんせいからメールをいただきました。
「弓がとどきましたよー」
とのこと。
ワタシメが、チェロの弓の2本目を購入したいと、
せんせいに、いいものを探していただくようお願いしていたんです。
本日、個人レッスン@ワタシメの自宅、でして。
せんせいが、新しい弓を2本、連れてこられました。
きょとんっ、とする、ワタシメに、せんせい。

「どっちか、自分(kiriko)が好きな方を選んでくれたらいいから。」

と、青くて細長い、全く同じ箱を2つ、渡されました。
それぞれに、違う弓が1本ずつ入ってます、との事。
どきどきしながら、開けました。

ひとつは、銀色の弓。
もうひとつは、金色の弓。

…どちらも、うーん、とても、綺麗………。
どちらに、したら、いいんでしょう??
「…、弾いてみな、音、わからんやろ?弾いてみたら、いいよ」
と、せんせい。

まず、銀の弓。
ラー………。
やわらかくて、やさしい音がします、どこまでも、響きそうな音です。

弓で、ここまで音が変わるの?!…と。
とにかく驚いて、目がまんまるになり。
口元は、にっこり、笑ったまま、元に戻らず。

その調子にのって、金の弓。
ラー!……。
こちらも、やわらかい音ですが、なんとなく、一本筋がある、ちょっと力強い感じの音です。

「うむむ…どちらを選んだらいいんですかっ?」
と、口元笑顔で、眉間にしわ寄せている、ワタシメ。
「…実は片方が、僕の一押し、お薦めの弓なんよ。」
と、いつも通り、おちゃめに笑う、せんせい。
「え??せんせいの、一押しは、どっち?!…って当てるのですか?」
「いやいや、みんな好みは違うから、自分の好きな方を、選んだら、良いよ。」

う〜ん。
銀色の弓を床に置いたまま、金色の弓を握り締めつつ。
綺麗で、珍しいのは、この子よね……と心の中で、思いつつ…。
(またも、色をこだわる、見掛け倒しなkirikoです、笑)
この子の方が、芯が一本通った、強い音に聴こえた気がするし…。
でも、なんちゃってチェロ弾きのワタシメが、珍しい金色の弓なんて。
ちょっと贅沢すぎるよね?
ろくに、楽器弾けないんだから、ここは一歩下がって、みんなとお揃いな銀にすべきじゃない?
弾けないくせに、目立つのは、よろしくないと、思いますが…。
と、色々な考えが、瞬時に頭を回転していて。

その様子を見ていたせんせい、ぽつり、ひとこと。

「実はね、僕の一押しは、その、金色の弓なんよ」

やっぱり!
だって、この子、見た目も、音も綺麗だもんなぁ…。
「でも…ワタシメに金の弓なんて…贅沢すぎます、ろくに楽器弾けないのに…」
と、本音、ぽつり。

「だけど。見かけも、大事、よ」
と、せんせい、以下のようにお話続けました。
「たとえば…うん、洋服でも、どうでももいい服を着ている時は、自転車に乗ったり、多少服が汚れることをしても、なんとも思わない、でしょ。でも、値段の高い服を着ている時って、タクシー乗らなきゃ、とか、雨に濡れんようにしよう、とか、気を使うでしょ?良い弓を使うってのも、それと、おんなじこと、よ?いいものを使って、気持ちが、豊かになったら、音も豊かになるもんだし、それなりに、気も使うでしょ?」

…確かに。
ジーパンで作業着だったら、草むらも、埃みれも平気だけど。
でも結婚式にお呼ばれしている時の格好では、自転車でさえ乗れないし、どことなく、お嬢様!?気分(気分だけ、ですけど…)するよね?
弓も、それと、同じ?
しかも、いいものを使っているのに、演奏がへなちょこだったら…
「なんだ、格好付けてるだけかよ!って、思われちゃいますよね?弓はいいもの使ってるのに、腕は最悪…それって、なんか、恥ずかしい。そう思ったら、弓に相応な腕になるよう練習しなきゃ!、って思えるかも?ですか、ね?」
ワタシメの言葉に、せんせい、にっこりされました。

……と、言うことで。

珍しい、金色の弓を選びました。
せんせい、曰く。
金色の弓を使っている人は全体の1割くらいしか居ないそうで。
さらに金色の弓を持っている人=初心者にあらずなことが多いらしく、ある程度弾ける人だな、って、見る人が見たら思われちゃうそうです。
うぎゃ、それはかなりな、プレッシャーじゃない…。
と、思いましたが。
目にした瞬間、ピンクゴールドのその弓に。
ももいろ好きのワタシメが、釘付けになってしまったのも事実でして。
あとは、金色の弓に恥じないようなチェロ弾きになれるよう、ワタシメが努力をしたら良いわけで。
今まで以上に、練習頑張らなくちゃ!と、覚悟を決めたワタシメです。
(の、割に、本日教則本、ぼろぼろでしたが…。)

↑ちなみに、この子が金色の弓です。
「ゆみじろう」と命名する予定でしたが。
せんせいの手元に届いたのが一昨日、yukirinの誕生日だったことも、あり。
音色もやわらかくて、でも、どこか芯が通っている、まさにyukirinの性格のような感じなので。
yukirinにちなんで「ゆみりんさん」と、名づけることにしました。
yukirinは初めてヴィオラを弾いた時から、右手に力を入れず、上手に弓使いができていたので。
ワタシメも力を抜いて上手に弓使えるようになりたいなぁ…という、願いもこめつつ…。

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