2007.10.29 Monday

ありがとうなマエストロ。

昨日、というより、日付変更時刻越えてたので、今日の真夜中。
さすがに遅いので、眠ろうとしてたら。

あ、話はそれますが。
ワタシメ的常識では、午後10時就寝、午前8時起床!
(これでようやくお仕事中に眠くならない…)
ブログ始めて以降は、大抵午前0時就寝、午前7時40分たたき起こされる、が、常になりました。
なので、翌日お仕事の時は、0時を回って0時半位ならいいのですが、1時が近くなってくると、まずい…って思うワタシメ。

なのに。
母が「眠れない」と、のそのそ〜っと、起きてきて。
どでかテレビのチャンネルを、ぱちぱち、し始めました。
放っておいてワタシメは眠る!!!
…と、思った瞬間。
どでか画面に、オーケストラの映像が、映りました。
なんだろなぁ〜、と。
「ちょっと、そこでチャンネル止めて!!」
…と、言ったが最後、でした。

結局午前1時まで、観てしまいました……。
(ワタシメ、そもそも、テレビ不要な人で、かつ、午前0時半以降は眠らないと翌日眠くて仕方ない人、です。何度も言いますが、笑。)

その番組は、ですね。
たまぁーに、こうして、偶然目があったら観る、という番組のうちのひとつ、でした。
「課外授業 ようこそ先輩」
という番組。
日本放送協会で放送されてる物です。

各界の著名人が、母校に帰って、子供達に何日間か授業をする。
その様子を追いかけたドキュメンタリーに近い、番組です。

今回先輩として母校に招かれていらっしゃったのが。
ワタシメどこまでもなんちゃってチェロ弾きなんで、ほとんどの音楽的常識って物を、残念ながら持ち合わせていないので、もちろん、誰??って思ってしまった方だったんですが。

指揮者の「小林研一郎」さん。

この指揮者って、誰やろうねぇ〜と、思いつつ観てたら。
オケで指揮していらっしゃる場面が偶然流れて。

目から、うろこ。

…でした。

え、こんな指揮者も、いらっしゃるんだ………。

って。

「僕が、イメージするのは、もう少し、弱い音色なんです、恐れ入りますが、もう一度、そこからお願いできますでしょうか?」

…って。
そんな、言葉でオケ指揮してる人って見たことない!!
大抵。
「違うっ!もう一回、○小節目から、弦楽器だけ!!」
みたいな…。
フルオーケストラの、指揮者たるもの。
とにかく完全主義で、オケは自分にとって楽器だから、厳しく指導、弾いて当たり前、指揮者の言うことに従うものって思ってるからこそ、そこには上下関係があって、指揮者はとにかく偉いんだよなぁ…。
ワタシメの、イメージは、指揮者って、そんな感じ。

なのに。

その「こばけん」さんは。

もう一度、の演奏が終わったら。
胸に手をあてて。
オケのメンバーに深々とゆっくり一礼しながら。

「ありがとう、存じます」

って。

そのゆるやかな仕草を伴ったそのひとことが。
何故かしら、心に響きました。
とにかく、その、オーケストラに対して。
「ありがとう、存じます」
って気持ちで音楽されてる、っていう、その心が。
なんだかうまく言えないけど、すごい素敵だなぁ…って思ったんです。
音楽は、演奏する人と聴衆、みんなにありがとうの気持ちで、一緒に作るもの、みたいなこともおっしゃられてたけれど。

ワタシメがチェロ弾いてる時に。
みんなにありがとう、って思いながら弾いてるかって言ったら、そうではない気がする。

なんて、思いながら。
ボーっと、結局、最後まで見入ってしまったんです。
この指揮者さん、すごい人かも…って。

あ、ちなみにそのオーケストラの場面は、勿論本論じゃなくって、ですね。
番組の本論は、その「こばけん」さんが、子供に何を伝えてたか、って所でして。
あなたの周りの人、両親や家族のみなさんが。
「心に響く、いちばんの贈り物」と、思っていることってなんですか?
それを調べてきてください、という宿題を、子供に出したこばけんさんは。
授業のまとめに。
「隣の席の人に贈りたい、贈り物を考えて発表してください。」
と、子供達に発表してもらう、という授業をされてました。

きっと、ありがとうの音楽を、いつもみんなに贈ってる方だからこそ、そんな授業が出来たんだろうなぁ…。
人を思いやりましょう!!
優しい人でいましょう!!
…なんて押し付けがましい言葉は一切使わないで。
誰かを思い、考える気持ち。
その気持ちがどうすれば、成り立っていくのか、を。
ちゃんと、伝えていらっしゃった、感じがしました。

ちなみに、kirikoの説教的余談ですが。
この番組の好きなところっていうか、目が合ったらつい観てしまうっていう理由があるとしたら、多分、実はそこで。
指揮者がやってきて「音楽」の勉強を、子供にさせるのではなくて。
確かいつぞやかに星野監督が、先生として授業されてた時が、あったんですが、その時も、星野監督がみんなに野球を一から教えられてる、っていう物のでも、なかったように記憶してます。
超一流の画家の方が先生をされた時も、絵を教えるんじゃなくて、自分の通学路の地図を描きなさい、ってな宿題、出されてた気がする。

なんだろうなぁ。
とにかく、観ていて。
「あ、小学生の時に、自分がこんな話聞けていたらよかったなぁ」
って、そんな感想、持てる番組、です。
算数の九九や、百人一首の暗唱も大事かも、ですが。
ここに出てくる「先輩」は、どんな仕事の方がこられても。
学校の先生とは違った視点で、子供達に「ものの見方と考え方」を、うまく教えていらっしゃる気がします。
しかも、とてもみなさん、想いを持って接しられてるのが、画面を通じて伝わってきて。
と、思うからかなぁ。

なんか、観てしまいますねぇ…。

ちなみに、夜更かししたのに、今日一日中、すっきり、さわやかに。
お仕事てきぱきこなしていたワタシメです。

うーん、いつかあんな指揮者が棒を振られてるオーケストラでチェロ弾いてみたい…って思いながら、ぐっすり眠ったせいかな??

ワタシメも、心のこもった音楽の贈り物を、誰かに届けられるようなチェロ弾きになりたいし、また、そんな人でありたいと思った、夜更かしでした。
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