2011.05.15 Sunday

みんなのちから。

こんばんは、kirikoです。
久々、岸和田から帰りの、ブログアップです。

正直。
うじうじ悩み虫をまだやっているワタシメですので。
(チェロやめるだの、弾けないだの…)

今日、行く直前まで。
ずる休みしようか、と。
本気で半分、思ってて。

仮病、使うかなぁ…。
と、思ったし。
行く道中、大阪駅で降りた時。
いつもはそのまま、地下鉄の駅に直行するのに。
大阪駅ビルをうろうろして。
このまま、ここでぶらぶらして、買い物して帰ろうか…。
と。
本当にお買物しかけて。
真剣にサボりかけたけど。

そこで、はっ!と思い出したこと。
へこみ度、最大だった、発表会の帰り道。
聞きに来てくれた目付きの悪いペンギン氏と一緒に帰宅してまして。
道中。
ひたすらワタシメ、落ち込んでまして。
2時間以上、ぶつぶつぶつぶつ、言い続けてました。
もうチェロ弾かれへん、レッスン受けたくないし、だからアンサンブルももう行かへん。
って。
そのあたりのことをぶつぶつ、言ってて。
で。
アンサンブルも、勝手に休んだらええねん、誰も何にも言わへん、だって、どうせ私がいなくても、アンサンブルは成り立つねん。
ってなことまで、ワタシメ、言ったと思うんです。
その時に、ペンギン氏、ばっさり。ひとこと。

「連絡もせずに、ずる休みするなんて、大人気ない!!(`へ´)」

って。
梅田の真新しいビルの中で。
ふと、その言葉が頭の中に走って。

大急ぎで、地下鉄に飛び乗りました。
大阪で、ぶらぶらしてた分。
南海電車に乗る時には、いつもより2本遅い電車になってしまったけど。
ちゃんと電車に乗って、岸和田まで行って。
ぎりぎりセーフで、レッスンに間に合いました。

って、アンサンブル、ちゃんと行きました、が。
レッスン始まってからも。
正直。
やっぱり、チェロ弾く自信がなくて。
頭の中で、ぐるぐるぐるぐる、自分を責める言葉が、まわってて…
どうせ私、チェロ、弾けないのに。
「なんで弾こうとするの?」
の、気持ちが、どうしても、拭えなくて。

うわの空のまま、レッスン終了。
元気のないまま、レッスン室を出ました。

(レッスン中、色々考えてたことや、発表会が終わってから今まで思ってた本音についてはあまりにも長くなったので「続きを読む」に隠しました。)

で、レッスン室を出たら。
いつもの分かれ道で、みんなで立ち話をするんですが。

今日は、いきなり。
ヴァイオリンなおさんが。

「発表会の音源、CDに落としてきたんだけど、これ、絶対聞いて!!」

と、いつにないテンションで、おっしゃられて。

……ワタシメとしては。
心底抹殺してしまいたいあの演奏、だったので。
CDなんて粉砕処分!!!!って思っていたので。
なんで、そんなこと言うんですか、なおさん、状態で。
なにいうてはるんですか、と、言うワタシメに、なおさん、即答。

「私らのアンサンブル、めっちゃきれいかった!!」

あ、アンサンブル、か。
ソロ弾いた後に、アンサンブル、弾いたけど…

…記憶に、ないかも。

ソロがあまりに悲惨な演奏だったから。
アンサンブル、はぁ、まったく記憶ないかも。

って、言うワタシメに。

「何言ってるのっ!きりちゃんのソロも、めっちゃ音、きれいかったで!」

と、これまたあっけらかんと、あっさり一言。

さすがのワタシメも。
思わず、一瞬絶句しました。

「…………あのう、なおさん、これ以上ないほど、悲惨な演奏したんです、私、あのブラームス…。」

と、絶句の後、私、言いました。
あんな悲惨な演奏しか出来ないなら、チェロやめる。
って、思ったことも、みんなに話しました。
今日、アンサンブルをさぼろうと思ったことも。
必死で練習したことも。

みんなに、長々と、話しました。

そしたら。
なおさん曰く。
「確かに、天才少年のようにきりちゃんた弾いてたか、って言ったら、そうではないよ、完璧とかどうとか、ってそういうことじゃないねん、音のことやねん」
って。
「音、ですか?」
と、ワタシメが、尋ねると。
「そう、音やねん。きりちゃんのチェロの音、ホントきれいやねん、そのCDだまされたと思って一回聞いてみ、音がすごくきれいやから」
と、なおさん。
「でも、それって、楽器がちぇろこさんから、とらこさんに変わっただけやから、楽器がいい楽器になったから音がよくなったってだけで…。しかもあの音響効果のいいホールだったからですやん」
とワタシメ。
すると、今度はチェロkimunonさん
「でも、いくらいい楽器を弾いていても、その楽器と弾く人の相性が悪かったら、いい音色はしないですよ」
加えてうちのコンサートミストレス、ヴァイオリンとしちゃん。
「そうですよ、いい楽器に変えたところで、その楽器を弾きこなす技量がその人になかったら、いい音なんてしないですもん。」
うーん。そうだろうかねぇ…。
きっとせんせいは。
「楽器のおかげです」
って言うと思うけど…
と、ワタシメが言うと。
「でも、長い曲だったけど、当日、みんなきりこさんの雨の歌、耳を傾けてとちゃんと聞いてましたよ。会場の後まで届かない音なら、みんなちゃんと聞けないじゃないですか。」
と、ヴァイオリンyukさん。

と。
みんなに、そのほか、あれこれ、根拠付きで、言ってもらいました。

気が付いたら。

「じゃ、来週も頑張って岸和田にきます!」

って、言ってる、自分がいました。

私の、チェロの音。
きれいに聞こえた、と、するならば。
それは。
本当は、とらこさんのおかげ、なんだと思います。
由緒あるホールの音響効果、なんだと思います。

でも。

「きりちゃんの、音色が、きれいだった」

の、なおさんのひとことと。
なおさんの言葉を、私が素直に受け入れられるように、いってくれた、kimunonさんや、としちゃん、yukiさんのひとことの、おかげで。

なんか、心が、じわーっと。
元に戻った気がしました。

そして、そのみんなの言葉は。
絶対におべんちゃらなんかじゃないし、嘘はおっしゃってない、ってのも、6年も一緒にアンサンブルしてたら、私もわかります。

きっと、だから。
私が、ブラームスを通じて、伝えたかった想いは。
ちゃんと、届いていたんだ、って思えたし。
確かに、私、発表会で。
ありえない間違え、いっぱいしたし。
楽譜、3箇所ほど完全にぶっ飛んだし。
どうしようもない演奏だったんだと思います、けれど。

ブラームスを。
雨の歌を。
一つ一つの音に、想いをこめて、歌うように奏でたい。
そう思って弾いてきたのは、間違いないことで。
その想いは、ちゃんと、音色になったんだ、って。
素直にそう思ったらいいんだ、って……。

何度も、くじけそうになったし。
逃げ出しそうになったりもしたけど。

私、こうして、5年間。
みんなに、たすけてもらって、チェロ弾いてるんだって。

今日も、とても、痛感しました。

私が、チェロ弾きでいられるのは。
間違えなく、岸和田のみんなのおかげなんだと、思います。

みんなの、ちから。
私にとっては、かけがえのない、元気の素!です。

みんな、ほんとうに、ありがとう…。



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