2008.10.13 Monday

らーしどれみふぁそらしどれみ、み。

…が、いくら弾いても弾けません。
ついでに言うと。
そーらしどれみふぁそ れみふぁそらしどれ そらしどれみふぁそそそそ
…も、弾けません。
(最後のレの音で右手の親指、3つ分飛ぶのが無理。)
もーいっこ。
みれそふぁみれどーしーしーど。
の、そふぁみれ、を、兆速で弾くのがむり。

…って。
これ以外にもっと痛い箇所は山のようにあるんだけど…。
音階ってとにかく難しいです。
連続アルペジオ&スタッカートも、未だにまともに音にならないし。

そもそも、主題だって、付点音符のリズムがかなりあいまいだし。
ダウンダウンの弓順の、最初の音が拍数どおり伸ばせない…。
弓をいったん戻す時間に空間が出来てしまうし。
拍数を守ったら、次の音出遅れてるし…。

レガートスタッカートも守れなければ。
テヌートだって完全無視だし。

……いくら練習したって。
ちっともまともに弾ける気配がないんですけど…ハイドンさん。

はい、本日は何気に。
ハイドンのチェロコンチェルトの話をしております。
今とにかく崖っぷちで弾いてます、ハイドンのチェロコン1番の1楽章。
今年の春に「弾けない!!」って騒ぎ倒してた曲。
一応、春、5月頃に、合格点いだだいて、練習し終わった曲なんだけど。
訳があって、今もう一度、必死で練習してます。

今日も一日中弾いてましたが。
結局、あちこちが、凝りまくって(肩とか背中とか腕とか…。)。
とにかく終了、でした…。
ホンマに、この曲、ワタシメ、弾けるようになるんだろうか…。
しかも、来週の火曜日までに…。

はい。
色々、ありまして、ですね。
この曲を、超特急で、完成させなければなりません。
タイムリミット、来週の火曜日です。

そんなこんなで。
ハイドンのチェロコンチェルトと、とにかくこの三連休、ずーっとにらめっこし続けてた、kirikoだったのでした…。
(久々、これだけ根つめてチェロ弾いてた気がします…。)


…そんなわけで、ながーい、続きです。
(携帯でご覧くださってる方には自動で続きが表示されてます、ごめんなさい、です。)
春にいったん終わったはずの、この、ハイドンのチェロコンチェルト、なんですが。
はい。
お気づきの方もいらっしゃるかも、ですが。
実は、ですね。
来週のかよーび。
ワタシメ「おーでぃしょん」受けに行きます…。
そうなんです、とうとう、ワタシメ。
地元のオーケストラの、入団試験っての、受験することに、なりました。

せんせいとのお約束どおり。
全く弾けもしないのに。
「ハイドン作曲チェロ協奏曲第一番ハ長調第一楽章」
を、演奏します、って。
でかでかと、受験申込書に書いちゃったんです、よ…。
自分が、普通に弾ける曲書いとけよ、ワタシメ。
って、自分で、思ったけど。
よくよく考えても、そもそも弾ける曲なんて、何にもないし。
だって。
バッハの無伴奏だって、確かにレッスンで弾いてるけど、弾けてはないし。
それ以前に、バッハって、嫌いもーん(まだ言ってる、笑)。
じゃぁ、ヴィヴァルディのチェロソナタの5番の2楽章でもいいよ、って、100歩譲っての状態で、せんせい、おっしゃってくださったけれど。
…ヴィヴァルディのチェロソナタ。
って、何でしたっけ??状態のワタシメに。
そんな曲、弾けるわけないですやん。
でして。
(完全に記憶のかなたに飛んでおります。)

じゃぁ、つい最近まで弾いてた曲の方が、覚えてるし。
ハイドンは、曲調は嫌いじゃないし。
そもそも、オーケストラのオーディション受けに行くなら、その時は。
「ハイドンのチェロコン1番の1楽章を、弾くこと。」
って、せんせいとお約束してた曲だもんなぁ…ハイドン。

ってことで。
春に終わったハイドンのチェロコンの1楽章、弾いてるんだけど…。
春に弾いた時で、既に、弾けないところありすぎる…って投げ出しまくってたので。
今になって引っ張ってきたところで、やっぱり当然、そういう難所は今でも絶対弾けないです!!な状態、でして…。
「やっぱり、この曲弾くのん、ワタシメには、無理ですけど…。」
な、心境でして。
だって、やっぱり忘れてるし、そもそも難しすぎです…って、半分お手上げかも、ってあきらめかけてた、んですよ、正直。

ところが。
本当に、オーディション受けに行くって、ワタシメが受験申込書を郵送したって話をしたら。
せんせい…微妙に、人格、変えられました…。
字で現すなら。
「せんせい」が「先生」になった。
って感じ。
ワタシメ以上に本気で、ワタシメ以上に危機感があるんです、せんせい。
この前のレッスンで、この曲、ワタシメが弾いた時。
出だし、1小節も弾かない間に。
「それ、短いっ!もっと長く弾くっ!」
「そこ、もっと弓たくさん使ってっ!!」
「ビブラートかかってへんから、小指ビブラートかけるっ!」
……はにゃ!?
と、びっくりしてる暇なく。
容赦なく飛んでくる細かい、せんせいの指導。
いつもなら、のーんびり、聞いてくださってて。
その後で、こことここ、こうしよな、って指導してくださるのに。
今回は。
ちゃんと本人は弾いてるつもりの所でさえ。
「そこっ!!!!」
と、せんせい…。
「ありぃ?はぅ…」
ってワタシメが言うてる間でさえ。
「ここ、絶対わすれんように、もー二重線かいとくから、絶対切ってっ!あれ?、や、あらへんのんっ!」
と、せんせい。

えーん。
いつものせんせいはいずこへ…。
せんせい、いっつも。
確かに妥協は、あまりしてくれないけど。
所詮、大人の趣味のワタシメ相手なので。
完璧な演奏っていうのは、いつも求められてはなくて。
細かいところの駄目出し、っていうより。
「強弱、も、ちょっと、つけて、弾き込んどいてな」
ってことくらいしか、おっしゃらないのに。
(…でも、せんせいがこれでヨシ、と思われるまで、延々と、この「笑顔で一言、課題追加」が続いて、絶対合格にはしてくれないので、そこんとこは常々「せんせいのオニ。」って心の中でよく思ってますけど、笑。)

今回は。
明らかに、せんせい、オニ、ってか、かなり真剣です。
せんせいが本当に「先生」の顔してる…。
「あれ?あう、…ってか、これ、無理でし…」
って訴えるも。
「あれ、や、ないの、練習したら弾けるのん。」
って、いつもの3倍の勢いで、ばっさり、で。
せんせいに、チェロ、教えていただいて、もう7年以上になるけど。
今のせんせい。
見た目、いつものせんせいだけど。
中身は、絶対「先生」モード…。
あんなせんせい、見たことないですけど…。
去年の発表会前でさえ、ワタシメ明らかに弾けてなかったのに。
「ま、ええんとちゃう?」って、笑顔、だったのに。
今回は、かなり、せんせい、シビア、です。
(普通のスパルタな先生に比べたらうんと優しくて穏やかですけどね…)
ま、それだけ。
ワタシメがかなり、身の程知らずな、大きな所に立ち向かおうってしてるんだと思うんです。

って、言いながら、当の本人は。
「どうせ、結局『お引取り願います』って言われるだけだわ…」
って、はなから諦めモードなので。
無理無理無理絶対無理〜♪
って、かなり他人事、だったりって所が、あった気がします。

でもなぁ、実際に。
「お引取りください」とか。
「ご縁がなかったと思ってください」とか。
あわよくばで「もう少し研鑽を積んでから半年後にお越しください」
って言われたら、ですね。
多分、ワタシメのこと、ですので。
本人の想像の何十倍も、打たれ弱い、ワタシメ…。
挫折とか駄目って言われると、すぐ、崩れるよなぁ…。
意気消沈、しやすいって言うかなんていうか、で。
自分の実力のなさ、っていう、現実を、目に見える形で、評価されてしまって、突きつけられちゃうと。
…つまり、オーディションに落ちてしまったら。
間違えなく。
「しばらくチェロなんて弾きたくないです…」
って、絶対思って。
1ヶ月くらいチェロ弾かない…って。
ホントは、かなり落ち込むんだろうなぁ…と思うので。

そうそう、そういえば。
話が横道にそれますが。
チェロを弾いていて唯一の悲しい思い出を、思い出しました。
1000人のチェロコンに出た時の、分奏練習に参加した時のこと。
その分奏練習のリーダーらしき、見知らぬセミプロっぽいお兄さんに。
突然、ワタシメの弾き方を、その方がみられて。
ワタシメの弾き方の全てに、駄目だしをされたことがありました。
「弓の持ち方も、左手の形も、ポジション移動の仕方も、ビブラートのかけ方も、絶対おかしいから、先生にもう一度基礎から教えなおしてもらった方がいいですよ、構え方も変だし、本当にちゃんと習ってますか?」
みたいに、一方的に言われて…。
あのー。
ワタシメの先生って、誰か知ってる?
関西でチェロ弾いてて、ワタシメの先生を知らんって言ったら。
絶対「もぐりのチェロ弾き」って言われるで…って位、の、先生が。
実は、ワタシメの「せんせい」ですけど?
すごいって言われてるし、ワタシメ自身もめっちゃ尊敬してる「せんせい」に、ちゃんとチェロ、習ってますっ!!
って、お腹の中では、すごいぶっちゃけ「何なのっっ!!」って思ってて。
でも、その日、帰る途中の電車の中で、すごい考えてしまって。
やっぱり、ワタシメって。
せんせいは、チェロが好きならそれでいい、って考え方で。
チェロを弾く才能があるとか、ないとか。
チェロを弾くのに、向き不向きって、絶対にあるんだけど。
なんっていうか、性格とか体格とか運動能力とかの、そもそもの生まれつき持ってるもののレベルで、向いてる人と向いてない人ってのが、本当は、あるんだろう、けど。
せんせいにしてみれば、そんなことは、どうでもよくって。
才能がなくても、どんくさくても、指が動かなくても、背が低くても。
ワタシメが、チェロが好きでとりあえず練習してるから、レッスンしてくださってるんだろうなぁ…。
でも、ワタシメは、ほんとうは、絶対チェロって弾ける人ではなくて。
才能も、能力もなくて。
本当はこの楽器をあきらめなきゃいけない、って人なんだ…。
他の先生がワタシメの先生だったら。
あなたにはチェロ向いてないから、やめたほうがいいですよ、って。
とっくの昔に言われてたんだ…。
ワタシメの先生が「せんせい」だったから。
ワタシメはチェロを弾かせてもらえてるだけで。
本当はワタシメに、チェロを弾く資格も才能も全くないんだ…。
そんな風に、思って。
それから、しばらく。
練習する気が全くなくなった、ってことがありました。
ちなみにその時も、せんせいに。
その話を相談したら、せんせい、あっさり一言。
「ぜんぜん、おかしないやん。」
…って、おっしゃられたんです。
「持ち方なんて、プロの奏者でも、いろいろ、よ。そんな持ち方で弾けるのん?って人たくさんいるし、その持ち方は普通の持ち方の範囲やから、気にせんでええよ。」
って、おっしゃってくださって。
そこで、挫折することなく、今まで練習続けてきてます…。
あー余談が長くなったです、ごめんなさい。

とにかく。
オーディション、落ちたら。
絶対、あの時の二の舞になる、と、思うんです、ワタシメ。
「せんせい、しばらくレッスンお休みにしてください…」
とか。
「ワタシメってやっぱりチェロ弾きになれないんです…」
とか。
「一生懸命やってきたのに、ワタシメの一生懸命なんて絶対、どこまで弾いても足りないんです…」
とか。
自分で駄目だった時に言うだろうって台詞、すごい想像つきます。
多分。
せんせいは、ワタシメ以上に。
落ち込むワタシメのこと、わかっていらっしゃるのかも、で。
「あと10日間必死で練習して、なんとか、しがみついてください」
って、おっしゃられるんだろうなぁ…。

絶対、無理な状況で、あきらめたほうがいいってことなら。
多分、最初から「オーディション、受けに行っておいで」って、せんせいは、おっしゃられなかっただろうし。
今のワタシメなら、なんとかなるかも、って見通しが立ったから。
「行ったらええやん」
って、せんせい、おっしゃられたんだろうから。
あとは、ワタシメがどこまで真剣に頑張れるかってことなんだろうなぁ…。
ここで、あきらめたら、多分、本当に駄目になってしまう。
それを自覚しないといけないのは、他の誰でもなくワタシメ自身です。
仕事が忙しいとか。
ワタシメにはチェロを弾く才能がないとか。
そういうのって結局自分への都合のいい言い訳だったりするんです。
どこまで、ワタシメがチェロが好きなのか。
ただ、それだけのことなんだよな、結局、って思います…。

あと1週間、時間の許す限り。
ハイドンと向き合いたいと思います。

どういう形にせよ、今、夢が、そこに、あります。
オーケストラは。
ワタシメが、この子に出会って一番最初から、立つことが夢だった場所。
その世界の扉の前に、立つことが出来ている、わけで。
その扉を、開けられるか、閉ざされたままになってしまうのかは。
ワタシメ自身が、手のひらの上にある、夢への鍵を。
ちゃんと、使いこなせるかどうか、ってことに、かかってるんだよなぁ…。

うまく、開いてくれると、良いんだけどなぁ…。

 

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