2006.04.09 Sunday

せんせいの「あぶらかたぶら」

本日は久々岸和田のアンサンブル。
花真っ盛り、そして練習曲も花なのです。(注:滝廉太郎です。)

実は久々にちぇろこさんに触れました。
えらいこっちやで、まぁぁったくっ、弾けないのです。
冬の厳寒の〜氷貼る〜♪って位。
花が、咲かない…。

しかも気付いたら、せんせいの個人レッスンも明後日。こっちは音符の意味さえ理解不能…。なんじゃこりゃ、と頭に?ばかり浮かんで、まるで前に進めないのです。音を出すことすらできない。
うーん、確かに新しい宿題の曲だけど、永遠に弾けない気がする…。
とうとう限界です、ってせんせいに申告するも。

いつものことながら、あっさり即答、すっぱり却下、な、せんせい。

初めて楽器を持った時も、
最初に左手を使った時も。
重音(二つの音を一度に出す)を弾いた時も、
半音が出てきた(左手の薬指を瞬時に伸ばす)時も、
ポジション移動(左手があちこちに動く)を習った時も、
左手の親指を押さえる奏法を聞いた時も。

他にもたくさん、いままで限界点がありました。

「絶対無理ですっっっ。弾けないですっっ。」

何度、せんせいに、訴えたことか。

でも、そのたびに、せんせいのやさしい笑顔に包まれた、
さりげないのに、どこかしら引力のある言葉を、聞きます。
決まって、いつも、あっさり即答。

「とりあえず、最初のポジション、おわってもらわんと、な?」
に、始まり、
「とにかく、1冊、教則本、仕上げんと、な?オーケストラ、行かれへんし、な?」
と、続き、そして教則本が1冊終わった、今は。
「まだまだ、頑張らんとな、バッハ、弾かれへんよ」

そうして気が付くと、もうすぐ。
ワタシメのチェロも、6年目に突入するのです…。

限界点を何回感じても、結局のところ。
絶対にチェロやめないんだろうなぁ…って思うのは。
私の実行が伴わない、負けず嫌いの根性もさることながら。
何よりも、せんせいが時々かけてくださる、
「魔法の言葉」(呪文??)の、せいなのでしょうねぇ…。

せんせいの「あぶらかたぶら」を聞きながら、
結局「バッハ」にたどり着いても。
多分、10年先の、桜の季節も。

私はずっと、せんせいの魔法にかかったまま、なんだろうな…、と。

窓の外にゆれる花に、そんな想いを馳せている、
どこかやさしくて、あたたかな日曜日の夜です。

 

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