2009.01.14 Wednesday

「あと70日あるやん♪」

2009年のkiriko。

「あれもこれも弾けませーん♪」
…って状態で。

またも。
ちぇろこさんからプチ逃亡生活、しております。
おけいこの時しか、楽器は弾かない!!
って日々を、かれこれもう1週間も続けておりました。
自宅でまぁぁったく、練習してないんです。
(一体、ワタシメは自分のチェロ人生の中で、逃亡生活をどれだけ繰り返したら気が済むんだろう?状態ですが。)

だって。
あれこれありすぎて。
どれもこれも、弾けなくて。
「どーせワタシメにはチェロなんて弾けませんよーだ」
と、完全に投げやり状態。

そんなワタシメですが。
本日、今年最初の、個人レッスン、でした。
…はい。
年明けからぎゃーぎゃー騒いでる、発表会のソロの曲も。
そんなこんなで、今日からおけいこ、始まりましたが。
だーかーらー。
弾けるわけないやんっ!!!
と、本日も、そんな状態。
まじでありえません、ってくらい。
高い音ばっかりで弾かなきゃいけないし。
そんな音取れません、って思うし。
そもそも、指使いだって、わけわからんし。
できないですってば。
だって、ワタシメには、チェロ弾くのん無理だもん。
ソロとか、だから、やっぱりありえへんし。

そんなこんなで。
冗談抜きで。
「弾けないぃぃ!!!」って叫びながら、瞑想曲を迷奏したのに。

「いけるやん。」

と、せんせい、ひとこと。

はぁ?!
何をどぉ聞いて、いけるとか言うてはるんですか?!
と、ワタシメ、反論するも。

「だって、譜面渡してから1週間で、ここまで弾いてるんやから」

あのう…。
だから、ですね。
全く弾けてませんけど。
音、拾っただけですけど。
音楽になってませんやん。
…ってな、ワタシメの、反論、むなしく。

「7日でここまで弾けたんやから、発表会まではその10倍の時間があるわけやし、今の10倍はうまくなってるわけやから、いけるわ」

……って。
あっさり「聞く耳持ちません状態」な、せんせい。
「いける」って、だからですね。
何を根拠に適当なことを言うてはるんですか??
(そもそも今気が付いたけど、1月1日に譜面頂いてるから、今日まで実は14日間あったんですけど…ま、実際先週の木曜日から自宅で全くチェロ弾いてなかったから、練習したのは正味7日あるかないか、ですけど…。)
無理なものは無理…。
絶対綺麗には弾けないですもん…。
音は出せても、音楽にはならへん…。
だって、そもそも、ですよ。
この曲、オペラの曲で。
人の道を外れたヒロインに(ま、江戸文学的に言うと職業「遊女」ってところでしょうか…)、僧侶が説教して。
その説教を聞いたヒロインが、改心して、神の道に進むことを決心する。
そんな場面で、流れる音楽、ですよ、この曲。
ワタシメ自身が改心してないのに。
そんな悔い改めの音色で。
弾けるわけないやん!!!
……と。
お腹のなかで、ぶつぶつ、と思いつつも。

せんせいを前にすると。
一種、独特の空気、と、いいますか。
絶対、怒られないのを、わかってるからゆえ。
逆に、文句を言い続けられない、と、いう、不思議な感じ。
これがもし、相手がうちのははだったら。
「そんなに文句言うんやったらもう弾きなさんなっ!!!」
って、とっくの昔にぶち切れてるよなぁ…って思うくらい。
とにかく、それなりに、ダダをこねてるけど。
絶対に、怒りもしないし、かといって、笑うこともなくて。
単に真顔で。
「いけるから」
って、一言しか、おっしゃられないので。

何を言っても無駄…。
…って、最後は、思いの半分くらいぶちまけた状態で、折れるしかないな心境に至り…。
(これで「もう弾かなくていいです」って、せんせいにあっさり切り捨てられても、実際はかなり悲しいんだろうけど…。)

えーん。
ホントの本気で、冗談抜きで、ソロ弾くの、嫌なんですけど…。
せんせいには、まともにチェロが弾けない大人の気持ち、なんて、絶対にわからないでしょっ!!
…って、まだお腹の2割位でそう思ってるけど。
(だって子供よりへたくそなんですよ、ワタシメ。それって、ぶっちゃけ、大人としてのプライドがずたずたになるってことなんですよ。子供に負けるなんて気持ちを普通の大人が普段の生活で味わうことは、絶対にないから、そんな大人の情けない気持ちなんて、味わったことない人にはわかるわけがない気がする…。)
8割、仕方ないから練習したらよいんですよ、わかってますけどね、って観念したワタシメに。
最後にせんせいがおっしゃったのが。

「発表会まであと70日はあるやん♪」

70日あっても。
絶対思うように弾けないですってば。
ちゃんと演奏できないことを、よしとしてくださるのは。
せんせいだけですから…。

この70日、一体どうなることやら…です。
ソロを弾きたくない本音。
せんせいにはそんな状態なので。
実は遠まわしにちらっとしか言えてないので。
ここにぶちまけます、です。

……せんせいは、とりあえず、形になって。
発表会で弾いたら、それでよし、っておっしゃられる、と思うんです。
せんせい的にはそれが目標だし。
そういう場で弾くことに意義があって。
ワタシメがとりあえず、なんとなく弾いたら、それでいい、と思っていらっしゃるんです。
演奏内容に、そんなこだわってはいらっしゃらないはずです。
せいぜい、暗譜してね、位です、せんせいがワタシメに与える課題。
ワタシメのハードルって、所詮、そんなもんです。
情感豊かに、物語を再現しろとか。
そんなことは、一切求めてないでしょうし、そんな要求をワタシメに出したところで、チェロ弾けないワタシメにそんなこと出来ないのは、ワタシメ以上にせんせいがよく承知されてるから。
ま、音符を暗譜してとりあえず、楽譜どおり音を出して弾いたら。
せんせい的には、それでよし、な、わけです。

でも。
それって、絶対、へたくそ、な、演奏でしかなくて。
そんな「へたくそ」な音色を人様の前で響かせて。
恥をかくのは、誰よりもワタシメ自身なんです…よね。
せんせいが、これでいい、っておっしゃってくださってるから、それでいい、なんて論理は、まかりとおらない気がするんですよ。
発表会でソロを弾くことって、つまり。
ぶっちゃけで端的な言葉で表現しますけど。
「人様に批判される場所」で、弾くってことに、なるんですよ、おそらく。
そんなところで、ソロを弾きたくないんです。
師匠のピアノ教室の発表会とか、自分が子供の時に演奏してきたピアノ教室の発表会とは違って。
せんせいの教室の発表会って、せんせいがせんせいである以上。
そういう、成果をみせて、自己満足で終わるって世界じゃない気がする。
アンサンブルや大合奏は、そういう雰囲気があるけど。
ソロは絶対違う空気があります。
なんっていうのかな。
自分がここまで頑張りました、っていう単なる発表だけでは、すまない気がする。
実際に、あの人の演奏はああだったとか、この人の演奏はどうだったとか。
ワタシメ自身が聴き手の時に、自分がそう思ってしまう。
なんでなんだろう?
みんなうまいから、そう思ってしまうのかな?
逆にだからこそ、へたくそに弾いた人は、正直な言葉で書くと「悪目立ち」してしまう気がする、それで、批判の対象になっちゃう気もする。
とにかく、あの場でソロを弾く=なんらかの批評をどこかでされる、って。
そんな風に、感じてしまうのです。

ワタシメのチェロは、あくまで趣味です。
プロの演奏家ではないんだから。
ワタシメの演奏は批評の対象ではないです。
自分が楽しかったら、それでいいんです。
特に一人で弾いてる時っていうのは、その最たる時なんです。
自分が楽しむために弾いてるんです。
でも、それってワタシメの個人的な考えで。
人前で弾くと、その中には、考え方が違う方も、実際にはたくさんいらっしゃるわけで。
ワタシメが、他の大人の演奏を聴いたら、つい、色々自分の中で思ってしまうように。
ワタシメの演奏を聴かれた方が、ワタシメの演奏についてあれこれ思われたりされる気がしまして…。
ピアノと違ってチェロは、へたくそに弾けば弾くほど、へたさ加減が露呈するから、更に批評しやすいのかもしれません。
ピアノは少々間違っても、流せるけど。
チェロは1ミリずれたら大事故って位の間違えになっちゃう。
基礎がしっかりしてなかったら、絶対難しい曲を完璧になんて弾けないもん。
(だから、ワタシメ特にバッハは弾きたくなかったんです。基礎が出来てないのが完全にばれてしまうし、みんなが普段弾いてる曲だから、へたにひくとへたなのがばれやすい…)
今のワタシメ。
完全に基礎練習してないので。
音程守れないし。
ビブラートもかからないし。
そんな状態で、あの曲を丁寧に、歌うように、祈るように。
弾けるわけないですやん。
でも、それらをしっかり守って、きちんと弾かなきゃ。
絶対、ワタシメの演奏ってどんだけへたくそやねん、って、人様に思われて、場合によっては批評されるわけで。
たとえ、ワタシメの耳に入らないところででも、自分の演奏批判されたら、それって楽しくないですやん。
だから、ワタシメが直接聞かないにせよ、結局どこかで批判されてるよなぁっていうのは、やっぱりいい気はしないし。
人に色々言われるよなぁ…って、そういう嫌なかんぐりというか、想像をしてる、そんな自分もすごく嫌だとも思うから。
だから、ソロは嫌なんです。
ワタシメ、何が嫌って、ただ唯一、それが絶対嫌なんです。
人様に、今更。
へたくそ、って、言われなくっても。
ワタシメが一番、へたくそなのは痛感してますってば。
チェロ弾きには向いてないのも、わかってますってば。
そんなこと、わかってるけど。
自分がチェロが好きだから、弾いてるだけですってば。
今更下手だのおかしいだの、せんせい以外の人に言われるのは、絶対嫌なんです。
(そもそもせんせいが、ワタシメに下手だのおかしいだのって、はっきりおっしゃられたことは、今まで一度もないのに…。)
ワタシメのチェロにあれこれ言えるのはせんせいだけだし、せんせい以外の方になんか言われても絶対にそんな指摘は聞きたくないですし聞く気もしないです。
だから、ワタシメにあれこれ、言わないで欲しいですし、言われたくはないんです。

…って、そんな風に、思うなら。
人に批判されたくないのなら。
だから、練習しろって、そういうことなんだよなぁ…。
70日でなんとかなるんやろうか…。
絶対無理と思うけどなぁ…。

どおやったら、思うように弾けるようになるか。
そんなのどおやっても、わからない自分がすごく嫌だと思います…。

進歩って言葉がワタシメのチェロには存在しないからなぁ…。
基本はへたくそで。
ただ、前に進んでるだけで。
でも、やっぱりへたくそなまま、って状態だもんなぁ。
前より難しいことを教わったってだけで。
うまくなった、ってわけじゃない気がする。
それなのに。
あんな曲を、納得いくようにうまく弾けるようになるとは、絶対に思えないんですってば。

だから、基礎練習をしっかりしないと、とか。
毎日ちょっとでも弾かないといけない、とか。
そういうことはわかってるけれど…。

発表会での一瞬の間違えは、絶対何年も尾を引くことになる。
それも、わかってるから。
とにかく、根性入れて、できる限り納得できる自分に近づけるように、練習すればいいんだろうけど…。

考えれば考えるほど、逃げたい気分です。
だって無理もん…って逃げ腰です。
(逃げるのは絶対に、せんせいは許してくださらないのも知ってますので、観念するしかないんですけど…。)

なんか、今回は。
そんなこんなで、とにかく。
ソロを弾かなきゃいけない限りは。
誰よりも自分が納得できるくらい、完璧に弾かなきゃ。
ワタシメ自身が、あとで絶対嫌な思いをする、って。
そう思ってるから。

正直。
かなり、妙なプレッシャーを感じてます…。
プレッシャーが、かかればかかるほど、投げ出して逃げ出すんです、特にチェロに関しては。
ほんとに、ワタシメ、大丈夫なんやろか…。

まず、楽しむところに戻ったら、いいのかな…。

今、本当にまともに何にも弾けない自分が嫌で。
弾かなきゃいけないプレッシャーが、あれこれすごくある気がして。
チェロ弾いてても、楽しいっていうより。
弾けなきゃまずいから、なんとかしなきゃ、って気分だから。

そうじゃなくて。
自分が弾いてて楽しいって、思えなきゃ駄目なんだろうなぁ…。

最近、チェロを好きでいる自分に自信がなくなってきました。
下手でも好きならそれでいいし、チェロが好きだもん!って気持ちなら誰にも負けないって思ってきたけど。
ワタシメってホントにだめやわ、って自分で思いすぎてるのかな…。

楽しく自由に、思う存分弾けるようになるには。
どうしたらいいんだろう?

その答えって、多分、誰も教えてくれなくて。
結局ワタシメが、自分自身の中に、自分で答えみつけなきゃあかんのだろうなぁ……。

 

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