2009.11.12 Thursday

もうだめかもしれない。

最近のkirikoの生活。

朝7時半起床。
8時20分、出勤。
17時45分まで本業。

めちゃめちゃ自転車飛ばして、18時過ぎに帰宅。
18時半までにご飯食べ終わって。
19時までにお風呂に入って。

19時〜23時過ぎまで、ひたすらチェロの練習。

24時に就寝。

の、繰り返しです。
ここ2週間くらい。
1日平均、3時間〜4時間。
ひたすら、チェロの練習してます。

来る日も来る日も。
ご飯、お仕事、ご飯、お風呂、チェロ、眠る。

の、繰り返し。

他の事は一切除外。
って位。

それなりに、
必死で練習してるのに。


ここ半年くらいの間。
毎度毎度。

「音程が、おかしいです。」


と、言われ続けて、おります。

オンテイガオカシイ。
オンテイガアッテナイ。

そういわれるのが、もういい加減嫌で。

どどれみ、あ、おかしい。
広い、狭い、ここ、延ばす、ここは縮める。

同じことばぁぁぁぁぁっかり、何回も、何百回も。
毎日毎日。
もう限界、って位。
練習して。

それでも、相変わらず。
レッスンのたび。

「まだまだですね。」

って。

おんなじ台詞ばっかり言われて。
一歩も前に進めなくて。

「練習あるのみです」

って、最後には言われる。

こんなに練習しても。
練習が足りないらしく。
そんな自分が心底嫌で。

もういい加減、こんな自分はもう嫌だ。
と思って。

特にここ2週間は。
ありとあらゆる自分の時間、とにかく、チェロ弾いてました。
はい、上に書いたとおりの生活です。

オケの曲も。
アンサンブルの曲も。
一切練習しないで。
レッスンの曲ばかり。
ひたすら、ひたすら。
毎日黙々と。

これ以上練習しろ、っていうなら。
後は睡眠時間を大幅に削るしかない。
ってくらい。
(ひどい時には出勤前に30分弾いてから、ってのもありました。)
それくらい、練習しました。

毎日、背中と左腕、左手の指まで、サロンパス張りまくって。
びりびりして、眠れなくなるくらい。


それで。
今日。
個人レッスン。


これだけ弾いたんだから。
ちょっとは前に進むでしょう、って思ったのに。


「うーん。…もうちょっと、弾きこんどいて。な?」


………。
あの。
一日平均3時間。
休日は昼から晩まで、7時間から8時間。

なーんもせんと。

ひたすら。
私、チェロ弾きこみました。

「うん、その努力は、わかるけど(だめなものはだめです)…。だって音楽になってないし」

でも、この曲、好きですし。
こういう感じで弾きたい!!っての、自分なりにわかって。
楽しく弾いてるつもり。

「でも。音程もあいまいなとこ、あるし。」

って、毎度毎度、耳にタコが出来るだけ聞いてますから。
こんどこそ音程なんとかしな、と思って弾きましたが。

「でも、指の広げ方があいまいすぎるし、全然わかってへんやん」

だから、楽譜にココは広い、ココはせまいを全部書き込んで。
書き込んだままだったら覚えられないから。
だから、きれいに消して、叩き込んだのに。

「でも、今この時期に、ちゃんと音程正確に取れるようにしとかへんかったら、オケでもアンサンブルでも困るから、ここでちゃんとしとかな、あかんねん、いつまでもあいまいにしか弾かれへんくなるもん。」

……あのぅ、その台詞、ここ半年間くらいずぅぅぅぅっっとおんなじこと言われ続けてきて、もういい加減、そこから抜け出したいと思って。
時間が許す限り練習して。
これ以上無理、って所まで努力したのに。

それでも、私、言われることは結局。
やっぱり。

「できてへん」

なんですか…。

練習しなくても、「できてへん」
練習しても、「できてへん」

じゃぁ、私は。
「練習してもしなくても、結局おんなじ、ってことですやん」

「いや、今回は、練習したなって努力は認めるけど、でもできてへん。」

はぁ。

世の中の人が、みんな。
同じように半年も同じことを言われ続けるというなら。
私だって納得できるけれど。

現実は。
せんせいの、生徒さんたち。
私と同じ年頃の人で(20代〜30代の人)。
私と同じ立場の人って(大人になってから趣味でチェロ始めた人)。

実は、うんと先に進んでたりする。
…んです。

しかも、私よりチェロ歴がうんと短い人でも。
私の3年先くらいの難しいことを、レッスンしてもらえてたりする。
…んです。

そういう、歩みの速い人たちって。
きっと同じことを半年も言われ続けてるわけないもん。
チェロ弾き始めて9年目にして、私が弾いてる曲を。
せんせいの、他の大人の生徒さんたちだったら、チェロ初めて3年とか4年とかで弾いているんですよ。

だから、他の人って。
こんなところを何ヶ月も弾いてるわけなくて。
簡単に弾きこなしてしまえてるはず。

でも、私は。
時間という時間をかき集めて。
必死で弾いても弾いても。
結局。
「弾けてない」
って言われてしまう。

私が、普通の大人より、すごいうまくならなきゃいけない立場にあるから。
例えば、私が音大を受験するとか。
なんかのコンクールに出るだとか。
チェロの先生として生活しようとしてるとか。
チェロを職業にすることを目指してチェロ弾いてるというなら。
「そんじゃそこらのことでは、終わりにしません」
と、せんせいに言われるっていうのも、納得も出来るけれど。

絶対そうではないです。
私、自分で一番、そこは自覚してます。
プロになるわけでもないし。
音大に行くわけでもないし。
ただの大人の趣味、です。
だから、ものすごく、高いレベルの教わり方、厳しい指導っていうのを受けてるわけでは、決してない、と思います。
むしろ、せんせいは、私に。
相当低いことしか、求めていらっしゃらないはず、です。

なのに。
せんせいにしてみれば。
他の趣味の世界で楽しんで弾いてる大人に比べても、私の演奏って。
音程もあいまい。
曲想もまったくついてない。
指もまわっていないし。
弓も寸法考えて動かせてない。
だめだめだらけの、私。

だから、いつまでたっても。
「もういっかいですねー」
って、同じ曲ばかり何度も何度も練習することになる。

他の普通の大人なら。
別に、何の苦労もなく、せんせいの言うとおり弾いてるから。
こんなところで、停まってなくて。
私よりうんと先に行ってる。

気づいたら。
私の方が2年も3年も4年も先にチェロ始めたのに。
私の方がうんと進むのが遅くて。
私より遅く始めた人たちの方が、どんどん先に進んでて。
教則本1冊分から2冊分くらい、置いてきぼり、食ってて。

自分では。
私って、普通の人並みのチェロ弾きって、思っていたけれど。
やっぱり、私って。
普通の人よりかなり「のろまなかめさん」だったんだ、って。
結局痛感させられて。

そういうのが、もう嫌だから。
私だって。
チェロ人の何十倍も大好きだし。
私だって。
チェロを習いたい!って願ってた期間は10年以上、ってくらい、ずっとずっと人一倍チェロに憧れてたし。
私だって。
せんせいと出会えたこと、絶対一生に一度しかない奇跡だわって思ってるくらい、せんせいに出会えたこと、ものすごく、感謝してる。

だからこそ、本当は、絶対、負けたくないんです。
プロになるわけでも、音大に行くわけでもないけれど。

ただの趣味です、でも。
趣味の範囲内で最大限の努力をして。
趣味の人たちの中で、ちゃんと進んでいたいし。
趣味の範囲内で行ける所まで、ちゃんと弾きこなせるようになりたいんです。
プロに張り合おうとは思わないけれど、趣味のみんなが普通に出来ることは、私にだってちゃんとできると思いたいし。
本音を言えば。
他の趣味の大人より、のろまな自分ってすごく許せないし。
他の人に、絶対負けたくないから、ちゃんと前に進みたいんです。

でも。
そういいながら。

私って左手がとにかくドンくさいから、自由に指がまわらないから、チェロ弾きには向いてなかったんだ、とかいって。
自分で、自分をあきらめて。
どうせ、才能ないし、能力ないし、他の大人みたいに進めないし。
って、投げてきたのも自分自身。
どれだけ練習しいへんねん!ってくらい。
さぼり倒した時期、長いことありました。それも事実なんです。

だから。
「そんなしょうもない言い訳をして、結局他の大人に負ける以前に、自分自身に負けてどうするの?」って、今すごく思っていて。

背が低くても。
手が小さくても。
楽器が小ぶりでも。
高価な弓を持ってなくても。

自分さえ、ちゃんと前を向いて、必死で練習していれば、絶対。
前に進むことが出来るはず。

ぐうたらで、後ろ向きで、投げやりな自分が一番嫌で。
だから、そんな自分に負けたら駄目!

って思って。
特にこの2週間、必死でやってきましたが…


……でも。
やっぱり、いっしょでした。


奇跡なんて起きませんでした。


「だって、そこまで弾けたんなら、もうちょっと上の完成度を目指して欲しいわけよ」

って、せんせいは、おっしゃられますが。
でも。
他の大人は、いきなり、その「ちょっとうえの完成度」を持った演奏を、せんせいに聴かせてるんでしょう?
だから、私の2倍速ほどでどんどん、進めるんでしょう?
私は。
がむしゃらに弾いても。
いきなり完成度の高い演奏なんて、できないんですよ…。
いつもの何十倍も1曲に時間を費やしても。
完成度、上げられないんです…
結局、同じ曲を延々と弾くしかないんです。

どれだけ、どんくさいねん。
って。

正直。
ものすごく、ものすごく、落ち込みました。
もうむりです。

もう無理ってこれまでも何度も思ってきたけれど。

私は、普通の人が2週間もの時間、これだけ弾いたら、絶対に完璧に弾けるだろう曲でさえ。
まったく、なぁぁぁんにも。
弾けないんです。
努力したって、努力しなくたって。
結局、この先全然、進めないんです。
人の3倍も4倍も時間をかけて、ようやくひとつ進めるんです。

「それで、いいやん」

って、せんせいは、言うけれど。

私は、そんなドンくさい自分を、ドンくさいって認め続けて。
のろのろ進んでいくのは、もう嫌なんですってば。
こんなドンくさい自分に、これ以上負けたくないんです。
ちゃんと、普通の大人になりたいんです。
私だって、普通にチェロ弾きになりたいんです。

「エルガーやポッパーのコンチェルトをきりこさんに弾いてもらおうなんて、僕は思ってへん」

と、平気で言われる私は、自分で嫌なんです。
私だって。
オケの親父さんたちが簡単に弾きこなしてる「エルガーやポッパー」だって弾けるようになりたいんです。
「バッハだってな、5番は難しいから4番まででええよ」
と、見限られるのは絶対嫌なんです。
(オケの親父さんたちにも「きりこさんには5番以降は無理でしょ」っぽいことを、この前言われたしなぁ…)

だから。
人の3倍ドンくさかったら、人の3倍練習すればいい。
そう思って。
2週間頑張ったけれど…

やっぱり、出来なかったです。

「ゆっくりやったら、ええやん」

ってそうなんですけど。

無駄に弾いてる時間だけ長くなってきて。
内容が伴ってない私は、もう自分で嫌なんです。

来年は、チェロを弾き始めて10年目になります。
9年間もチェロ弾いてきているんなら。
それなりの自分になりたいんです。

チェロ弾き始めて5,6年の人より、進んでない自分は絶対に許されないんです。せめて、その人たちには追いつきたいんです。
同じせんせいに習ってるのに。
私のせんせいは。
うまいチェロ弾きさんををたくさん育てられてるせんせい、で。
普通の趣味の大人でさえ、5,6年で難しいコンチェルトを色々弾きこなせるように育ててしまうせんせいなのに。
私、8年弾いてても。
ろくにコンチェルトひとつまともに弾きこなせてない…。

それは、これまでさぼり続けてきたせいだけれど。
その分、取り戻せるなら、必死で練習して、追いつきたいんです、さぼってきた時間分。

時間がもうない、そういうわけじゃないけれど。

いつまでも、こんなところでとどまっている自分自身に、もうこれ以上我慢できないんです。

もっと、先へ。
もっと、前へ。
ちゃんと進みたいんです。

だから。
なくした時間をなんとか、戻したくて。
無茶するくらい弾いたのに…


でも、駄目なものは、駄目なんです…


私、自分が思ってる以上にドンくさいのかな。
それとも。
本当にチェロ弾く能力っていうか、センスって言うか。
そういうの、ないんかな…
楽器が好きなら。
弾けるもんだと思っていたけれど。

いくら、楽器がすきでも。
さすがに、ここまでドンくさかったら。
初めから、無理だったのかもしれない。

ポッパーのハンガリアンラプソディを弾くのが無理、だとか。
バッハの5番を弾くのが無理、だとか。

そういう「私にとってはとても難しい曲を弾きこなすことが出来ない」
とかいうレベルじゃなくて。

そもそも。
私がチェロを弾くって事自体が。
無理だったのかな…

どうやって、練習したら。
普通の人並みに、なれるのでしょうか。

だれか、教えてくれる人がいたら、教えてください。
私、やっぱりこれでも練習不足なのかな…
やっぱり。
一日平均4時間睡眠!にして。
夜中も音を出さずに練習しなきゃ、無理なのかな…。

そこまで無茶をしなきゃ、進めないんなら。
私にはやっぱり、ここが限界なのかもしれない。

この先は。
普通の大人にとっては、趣味で充分簡単に弾きこなせる位のレベルでも。
私にとっては難しすぎて。
それこそ、仕事をやめて、一日中練習しなきゃ進めないって域なのかもしれないです…。

もう、無理なんかな…。
いままで何度も無理って思ってきたけど。
そのたびに。
「できる」
って。
せんせいが、魔法をかけてくださって。
なんとか、ココまでたどり着いたけれど。

これ以上先って、私には、無理なんかもしれない。
せんせいも、最近。
「まーねー。時間をかけたら、できるようになります」
って。
「できないです」ってさじを投げられたり、あきらめられたりする、ってことはされないけれど。
できるけれど、簡単じゃないですよ、っていう感じかな…。
(でも他の人にとってはこんなところは「簡単」の領域だから、こんなところに人の3倍以上時間がかかってる自分が情けない、って話なんですよ、結局)

たくさんのきれいな曲を。
もっと弾きたいと、思っても、望んでも、願っても。
私には越えられない壁で。
そこには、どれだけ努力しても。
もう、たどり着けないんかな…。
たどり着ける頃には。
私、おばあちゃんになってる…。

「それでも、いいやないの」

って、せんせいは絶対言うんだけど。
そんな、超のろまな、自分が嫌なんです。

だから。
進みたくて、その一心で。
必死で練習したのになぁ…。

はぁ。
必死で向き合った分。
それゆえに。
結局やっぱり、できなかった自分に。
正直、かなり、落ち込んでます………。

ここから、立ち直るには。
結局、この2週間以上に、もっと練習するしかないんだろうけど。
これ以上どうやっても無理だし…

はぁ。
どうしたらいいんだろう………。

 

Comment

通りすがりのチェロ後発熟年です。はじめまして!


kirikoさん、すごく練習なさっているんですね。
拝見して思ったのですが、先生との関係が、心理的にまずい感じに固まってしまっているのではないですか?
極限までやって、ブレークスルーしないなら、別のアプローチをなさってみる手もあるのではないですか?
例えば、他の先生のレッスンをワンポイントで受けてみるとか、きぶんをかえて別の曲をやって見るとか。

若いkirikoさんが、どこまで進めるか、勝手に限界を定義して口にする先生って、本当は教えるのが上手とは言えないでのでは?
オケのオジサンも、現状自慢しているのでしょうし、あまりいい感じではないですね。

私のいるオケで雑談の時、ある若い女性が、同じオケの若い天才セロ弾きに、どうしたらうまくなりますか?と聞いたことがあります。フォイヤールの1、8、16をチューナーの針が動かないように弾く練習をするといい、のだそうです。
複数の人が、あれはいい!!と言ってました。
後でフォイヤールを見ると、どれも音程の練習だった訳ですが。(^^; 音程は奥が深いのですね。(溜息)

長々とすみません。
kirikoさんの努力が報われることをいのって
ます。
Clover | 2009/11/12 10:33 AM
Cloverさま

こんばんは、はじめまして、kirikoです。
あたたかく、心のこもった、また参考になるメールを、どうもありがとうございました。
心から、感謝申し上げます。

さて、いきなりですが。
先に、ひとつだけごめんなさい、です。

私にとってのチェロの先生って。
自分のせんせい以外には、絶対にありえないと思っています。
他の先生に、私を教えるのは絶対に無理です。

それくらい、私は自分のせんせいを敬愛してます、って胸張っていえますし。
「きりこちゃんはせんせいの音色に恋してるんだね」って、言われたことありますが。
それも、否定しません。
何って、表現したらいいのか、わからないけれど。
チェロの先生、なんですけど。
お父さん、でもあり。
友達、でもあり。
時に片想いの相手、だったり。
(変な意味ではないですよ。)
下手したら。
実の親より私のことを、理解してくださってる人で。
冗談抜きで。
へんな言い方ですが。
この人、魔法使いなんちゃう??
って、思うときがあるくらい。
なーんでも、お見通しで。
どうすれば、私が練習するか、を、常に見抜いてて。
気づいたら、こんなにドンくさい私でも。
オケでチェロ弾けるくらいまで、成長させてくださっていて。
多分、他の先生についていたら、絶対、私はここまでたどり着けていなかったんだろうな、って思います。
今の私があるのは。
絶対に、せんせいのおかげなんです。

それくらい、私にとっては、かけがえのない存在です。

なので、せんせいは。
ちっとも、悪くないんです。

そんなとても素敵なせんせいなのに。
私がいらん愚痴をいっぱい書いてしまったせいで。
なんか、せんせいのことをまるで悪者みたいに、読んでくださる方に思われてしまった、ということは。
せんせいにも、また、読んでくださった皆様にも。
心から、お詫びを申し上げなければいけないです。

本当に、ごめんなさい。

せんせいは。
絶対、悪くないです。
本当は、私、自分でわかってるんです。
「反抗期の娘と、その親」
の状態です。
私があんまりわがままを言い倒すせいで。
えんえんと我慢し続けてくださっているせんせいなんですが。
私のわがままって、実は常識の域を超える勢いで。

…1時間のレッスンのはずなのに。
2時間文句言って、1時間チェロ弾くかな…
位。
(はい、レッスンは、1時間のお約束なのに3時間見ていただいてることも最近ではざらです。それでも、せんせい、何にもおっしゃられないんです。ちなみに、せんせいの生徒さんは大学の学生さんも含めると現在120名ほどいらっしゃいます、休みなく、毎日レッスンされていて、超ご多忙なんですけど…)

そんなひどい生徒なんですよ、私が。
それなのに。

がまんしてがまんして。
8年もずっとレッスンしてくださるせんせいは。

どこにもいらっしゃらないと、思います。

バッハは4番まで弾いたらもういいやん、と、せんせいに言わせたのも、私のせいですし。
私があまりにも。
「もうバッハ弾きたくないぃぃぃぃぃぃっ(T_T)」って。
3歳児以下の駄々をこねた押したせいなんです。

エルガーやポッパーのコンチェルトを弾かなくてもいいよ、っておっしゃられたのも。

ハイドンとサン=サーンスのコンチェルトで。
「コンチェルト嫌ですなわがまま病」
になった私が。
もうコンチェルトはいややぁぁ。
今度はきれいなソナタ弾きたいもんっっ。
って、わがまま言ったせいなんです。

…だから。
せんせいとしては。

基礎としっかりしなきゃ。
ソナタ、きれいに弾けないし。
音程守れなかったら。
オケで、オヤジさん達の前で私が恥かくし。

ウエルナーくらい、音程守って完璧に弾きなさい。

に、なるし。

バッハも、曲想つけて、きちんと弾きなさい。

にも、なりますし。

サン=サーンスも、ゆっくりでいいから、きちんと下音をだして、最後まで弾ききりましょう。

に、なるんです。

せんせいのおっしゃられてることは。
あくまでかなり常識の範囲内のことです。

…それを。
わがままな私が。

いややぁ、できへんもん!!

…というから。

お互い、意地の張り合いみたいになってます。
せんせいは、まるで3歳の子をしつけるみたいに。
「ちゃんと弾きましょう」
って、ものすごく、やさしく、静かにおっしゃられますし。
私は、余計に甘えてしまって。
「いややぁ」
ばっかり言ってて。

ほんと、せんせいの大切なお時間を。
無駄にしてしまってる自分が、情けない。

そういう気持ちもあって。

ちゃんと弾かなきゃ。

と、思うんですけれど。

ちゃんと弾いたら、ちゃんと弾いたら、で。
せんせいとしたら
「やればできるやん」
に、なるみたいで。
「じゃ、もうちょっと上のレベルまで頑張って」
に、なるみたいで。
(…だから、せんせいの生徒さんって、ものすごくみんな上達するんだと思いますが…。)

なかなか、終われない…

というのが、本当のところです。

なので、決してせんせいは、悪くないです。
当たり前のことを、当たり前のように、私に教えてくださってるだけですし。
私のとんでもなく失礼なわがままと、駄々を。
ただただ、耐えてじぃぃぃぃぃぃxっと、聞いてくださってる、という。
どこまでも、本当にすごいせんせいなんです。
一生、何があっても、絶対離れたくない、って位。
私にとっては、本当に大切な存在です。

でも。
Cloverさんのおっしゃられるとおり。
せんせいとの関係が、意地と意地の張り合いっこみたいになってるところはあるかも、です。
意地と意地、というよりは、そうですね、私がせんせいの懐の深さに、どっぷり甘えすぎてるせいで。
本当に、甘えたい放題、甘えてると思います。
そのせいで、せんせいに言いたい放題わがまま言ってしまって。
せんせいを困らせてしまってるって部分がすごくあるので…。
他の先生にちょこっとでも習ったら。
多分、自分のせんせいのありがたみがものすごくわかるだろうな、って思います。

オケにも音大の先生をされていらっしゃるチェロのトレーナーの先生がいらっしゃるんですが。
オケの先生もとてもいい人なんですけどね。
私のようなわがまま放題、やりたい放題の、駄々っ子の状態で、他の先生に教わるなんて無理やわ。
…と、思ってしまいました。
「そんなわがまま言うなら、次からオケの練習も来なくていいです」っていわれちゃうかもなぁ…って位。

…私のわがままが、ひどいんです。

と、自覚症状はあるんですけど…。
付き合いが長くなってきた分、つい、甘えてしまって、ホント、駄目ですね…。

ちなみに。
日記本題には書いてませんが。
先週のせんせいの名言。
私がもう限界です、無理です、もうこれ以上弾けなくてももういいです、どうせ私にはバッハも無理やし、コンチェルトもむりやし、もういいです。
って、例によっていじけてたら。

「限界を口にするのは、後30年チェロ弾いてからにせなあかん」

…って。
おっしゃられてましたよ。
できへんもん、できへんもん、という、私に対して、売り言葉に買い言葉で、せんせいも「もう弾かんでええ」って怒りたい気持ちを我慢して。
「難しい曲を弾いてもらおうなんておもてへん」
と、おっしゃることもある、せんせいですが。

せんせいは。
いそがず、あせらず、のんびりと。
私がチェロを弾くおばあちゃんになってくれたら。
その頃に、バッハのバの字のかけらでも、わかってくれるようになっていたら、それでいい。
って、思っていらっしゃるんだと思います。
私が、急ぎ足でここを通り過ぎて、不完全燃焼してしまうこと、を、避けたいんだと思います。
そんな風に、途中で投げてしまわないように。
じっくり、ゆっくり、落ち着いて弾きなさい、って。
他の人と比べたらだめ、って。
「きりこさんはきりこさんのペースでいいんです」
って。
急いでこけて、終わってしまうことが、一番悲しいから。
そうではなくて、ゆっくり歩いて。
いろんな景色をみて、いろんな空気に触れて、たくさんのことを学びながら、楽しく、じっくりチェロ弾きを続けてくれるほうがいい。
そういう思いを持って、私に接してくだっさっているからこそ。
いつまでたっても。
「もーちょっとな、練習しとって、な?」
と、おっしゃられるんです。

わかってるんです。
でも。
反抗期の私が。
「嫌やぁぁぁぁ」
と、わがまま言い続けてるだけなんですよ。

…と、ここまで、ちゃんと私にわからせてるせんせいですので。
せんせい、すごい人なんです…。
そして、私はそんなせんせいが、心からとてもとても大好きなんです。

だから
頑張って、ちゃんとしたチェロ弾きになって。
せんせいに認めてもらえるようになりたいからこそ。
最近できなかったら、落ち込んでしまってるって感じですかね…。
「フォイヤールの1、8、16をチューナーの針が動かないように弾く練習をするといい」
ってアドバイスも。
こっそり、私も実践してみます。

何だか、長々とスミマセン。

もうちょっと、頑張ってみようと、思います。

本当にあたたかいコメントありがとうございました。
kiriko | 2009/11/13 9:47 PM

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