2006.09.17 Sunday

橙色の一瞬。

誰も居ない、田舎町のちいさな駅のホーム。
秋の夕暮れ時。

私は、そこに立っていて。
隣には、もっと長い人の影が、延びています。
目の前には、少し冷たい秋の風と。
夕陽に照らされて、銀色に光るすすきの穂。
あまりにも優しすぎて。どこまでも、とても、切ない風景。
ただ、静かな静かな時間が、止まったように進んでいました。

そして、ゆるやかに、そっと、声が。
「君のためなら、僕が音楽を作る。約束するよ。」
見上げると、逆光の中、誰かが笑っています。
私のために、音楽を作ってくれるの?
「僕は、他の誰かの為に音楽作ることなんて、できない、でも…」
……でも?
「君には…。君の、ためになら。音楽を作ることが、できる。」
誰かが、頭の上でふんわりと、言葉を紡いでいきます。

「それが、今、僕が、君にできる、いちばんの……」

私は、今いちばん傍にいてくれる「僕」に。
近づこうとして、見つけようとして。
手を空に届くまで伸ばし、まぶたが壊れるくらい、瞳を凝らすけれど。

近づいてくる、夕闇と。
遠くから響いてくる、電車の音に。
「僕」の姿は、かき消されていきます。
…あなたは、いったい、誰、ですか??
私は、ことばを声に出そうとして、言葉が、ことばにならなくて……。


ちゃらり〜ん♪
♪you've got mail〜♪

「きりちゃん、昨日はありがとう〜♪」
…と、yukirinからのメール着信が、そこで、頭の上、鳴り響いて。
台風のもたらす、気だるさの中。
……そうして、ワタシメ眠りから、目覚めました!


……もうお分かりですね。
そう、今朝の、ワタシメの夢の、オハナシです。
あまりにも、切なくて、でも。
明らかにどこをどぉ考えても夢!…の話で。
「君のために音楽を作ってあげる」…とワタシメに告げてくれる人は。
この世界中のどこを探しても居ませんからっ!!
…と、しばらくして、冷静に自分突っ込み?してるワタシメが居ました。

きっと、今日はyukirinお兄さんの結婚式なので。
なんか、くまのぬいぐるみや、ウェルカムボードやらを作る作る…って、色々作る話しつつ、幸せなお話も色々聞きつつな、最近でしたので。
音楽を作るの、作らないの、なぁんってな、自分勝手に切なくも淡い、夢を見たんだろうなぁ…。(笑)
(作曲家さんの元へお嫁に行きたいのでしょうか…ワタシメ、笑。)

ま、「チェロ」と「お菓子」のお話ばかりしていても、つまらないので。
たまには、こんなオハナシでも、良いかな、と、思いまして、(汗)。
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